DIYで必ずといって使用するのがビスですね。コーススレッドやスリムビスなどが主にありますが、その種類の中でさらに分かれているのが全ネジと半ネジです。
これらにはどういう違いがあるのでしょうか?2つの違いについて詳しく紹介したいと思います。
全ネジと半ネジの形状の違い
まず全ネジ半ネジが何かわからないという人のために解説したいと思います。
全ネジ
こちらが全ネジです。ビスの頭まで全てネジ山があります。
半ネジ
ビス全体の半分より少しビスの山があります。残りは山がありません。これが半ネジです。
全ネジと半ネジの選び方・使い方って?
全ネジと半ネジの効果の違い
引用元:RABBIT PUNCH
主に木材と木材をより強く密着させたい・引き寄せたいときには半ネジが好ましいです。
全ネジだと同じ方向に力が働き木材同士がうまくくっつかない場合があります。
全ネジと半ネジの選び方は?
半ネジの方が密着させることができるとわかりました。『じゃあ全部半ネジにすればいいじゃん』って思いますよね?これにもちゃんと理由があります。
実は全ネジと半ネジは50mm程度の長さから分かれています。
コーススレッド
- 短い方25mm〜57mm程度のビスは全ネジ
- 長い方65〜210mm程度のビスは半ネジ
短いビスになるにつれて全ネジになっています。全ネジのメリットとしては空回りがしにくいという所です。
短いビスを使用するということは相手側の木材の厚みが薄い(突き抜けてはいけない)ということが多いと思います。つまり相手側にビスが入っていく長さが少ないということですね。
ビスの先端のほうはネジ山が浅いです。ということは短いビスになればなるほど木材にかかるネジ山も少ないということです。
半ネジの場合、密着させたい木材にはほとんどネジ山はかかっていないので材料によっては空回りしてネジ頭が出てしまう可能性もあります。そんな時に全ネジを使用すれば、相手側の木材にも密着させたい木材にもネジが効いている状態になるので、ネジ頭が出る心配がなくグイッグイッと入っていきます。
全ネジと半ネジで強度の差ってあるの?
これにはいろんな意見がありますが、強度に差は特にありません。
半ネジの方が木材をより緊結できるという点では半ネジの方が強度があると言えますが、ビス自体の強度には関係ありません。
また、ビスが錆びてビス頭がなくなったときに半ネジではビスの役割を果たさないということがあります。全ネジであればネジ頭までネジ山があるので、頭がなくなったとしても木材を緊結する効果はあると言えます。
全ネジ・半ネジの上手な使い方
全ネジ
全ネジは木材が緊結しにくいと解説しましたが、もちろんちゃんと緊結する方法はいくつかあります。
1.クランプを使う
クランプ(密着させるための金物)などで木材同士をきつく挟み込んでおいて、ビスを効かせます。そうすることで全ネジでも木材同士が離れることなく密着した状態でビスを効かせることができます。
2.ビスを戻して打ち込む
クランプや何もしない状態で木材同士を全ビスで密着させようとすると、必ずと言っていいほど隙間ができます。これは、思い切り踏んづけていたとしても離れてしまうことが多いです。
そんな時はビスを打ち込んで1度ビスを戻してください(抜いてください)。打ち込んだ時に離れた木材同士が、ビスを戻していく時に密着していくのがわかると思います。そこでもう1度ビスを打ち込むとしっかりと密着した状態でビスを効かせることができます。
半ネジ
半ネジは普通に打ち込めばキュッキュと木材同士が引き合います。材料の厚みが十分にあり、半ネジを使用できる場合は半ネジをおすすめします。
全ネジ同様に、半ネジでも木材同士がうまく引き合わない場合は1度ビスを戻してあげて、もう1度打ち込むときれいに密着して打ち込むことができます。
まとめ
ポイント
- 全ネジ・半ネジがあるのはちゃんと意味があり、材料や長さによって使い分ける必要がある。
- 全ネジでも木材を緊結させることは可能
- 強度に差は特に無い