- 壁にビスを打ちたい
- テレビを壁に固定したい
- ピクチャーレールを壁につけたい
上記のように壁面(石膏ボード)にボードを打ちたいときに役に立つアイテムが石膏ボードアンカーです。ボードアンカー はビスを打ちたい場所に下地が入っていなくてもしっかりとビスを固定できるという優れものです。
しかし、ボードアンカーにも色々と種類があり、耐荷重・使い方と違うのでどれを使えば良いかわからないという人も多いはず。
今回は職人の僕がボードアンカーについて簡単に説明し、おすすめのボードアンカーを紹介したいと思います。
目次
簡潔!石膏ボードアンカーについて
石膏ボードアンカーとは
壁にビスを留めることができない場合や下地がない場合(木の下地がない場合・ビスを打ちたい場所に木の下地が入っていない場合)にビスを打てるようにするためのものです。
簡易で耐荷重の軽いものから、ちょっと手間のいる耐荷重の重いものまで種類は豊富です。
色んなメーカーが販売しています。
ボードアンカーの種類とは?
ボードアンカーにはたくさん種類もあり、名前もヒーローみたいな名前が付いてて面白いのですが、実は大きく2種類に分けることができます。
ポイント
- 挟み込みアンカータイプ
- ねじ込みアンカータイプ
こんな名前はないのですが、わかりやすくイメージで伝えています。
- 挟み込みアンカータイプ
挟み込みタイプのボードアンカーはこのような形をしています。
上の写真はさらに赤いゴムがついていて裏面のボードを壊さず固定できるようになっています。
挟み込みアンカーの使い方
まずボードアンカーをネジとアンカー部分に分けます。
もともとネジがアンカーに刺さっている状態なので回して抜いてあげます。
付属でついているドリルをインパクトドライバーの先に取り付けます。
石膏ボードにボードアンカーを差し込むための穴をあけます。
ビスを打ちたい位置へしっかりと回しあけます。
ボードアンカーを金槌などで軽く叩き入れます。
力強く叩くと石膏ボードが割れてしまう可能性があるので軽くボードアンカーがめり込む程度にしましょう。
アンカーを差し込んだときの状態はこんな感じ。
ネジを刺してゆっくり回してあげるとボードの背面で傘のようにボードアンカーが広がってがっちりと固定してくれます。
- ねじ込みアンカータイプ
ねじ込みアンカータイプはその名の通りそのままインパクトドライバーもしくは手回しドライバーで石膏ボードにうねじ込んでいきます。
ねじ込みアンカーの使い方
ボードアンカーの仕組みは基本的にこの2種類
挟み込みタイプは
- 下穴を開ける(下穴を開けずそのまま打ち込めるタイプもある)
- アンカーを入れる
- ネジをアンカーに打ち込みボードと挟み込む
ねじ込みタイプは
- アンカーを直接石膏ボードにねじ込む(打ち付ける)
- ビスをアンカーに打ち込むことでボードの裏でアンカーが広がって強固になる
ボードアンカーの耐荷重とは?
ボードアンカーの耐荷重は商品を買った時に裏面(説明書)に最大引き抜き強度というものが書いてあります。
上の画像のように聞きなれないN(ニュートン)やkgf(キログラムフォース)といった記載の仕方がしてあり、わかりにくいですね。
でも基本的にはkgf=kgと思ってもらって良いのです。
上の写真で言えば3.4kgfが最大引抜強度になっていますが、意味としては3.4kgと同じ感じです。
しかし、ここで勘違いしてもらいたくないのが最大引き抜き強度が3.4kgまでだからといって3.4kgのものを吊るせる・固定できるというわけではありません。
最大引き抜き強度はあくまで条件が揃ったときの最大であり、保証荷重ではない(必ずその重さを支えるものではない)ということです。
↓↓↓
石膏ボードが古ければ、効果は最大に得ることはできないし、ボードアンカーの施工が悪くても最大の効果は得ることができません。
ボードアンカーの耐荷重の選び方は最大引き抜き強度よりも余裕を持った重さ(3kgが最大対荷重でも2kgまでという感じ)のものにするように心がけましょう。
ボードアンカーを使うときの注意点
ボードアンカーを使用する際の注意点は3つあります。
注意ポイント
- 天井に使用しないこと
- 耐荷重は余裕を持って選ぶ
- 施工はただしく慎重に・きちんと説明書を読む
- ボードアンカーを打ち込み箇所のクロスの補修は難しい
天井に使用しない
ボードアンカーの説明書にも天井には使用しないでくださいと記載してあります。
ボードアンカーは基本的には強いものではありません。あくまで下地が入っていない場合の最終手段といったところです。
天井に使用する場合というのは何かを吊るす時になります。つまり常に引き抜く力が働いているので、ボードアンカーが抜けやすくなります。
耐荷重は余裕をみる
最大重量ギリギリでボードアンカーを選ぶと、最初は固定されていても後々(のちのち)抜けてくるということが多々あります。注意しましょう。
ボードアンカーの正しい使い方について
ボードアンカーはねじ込みすぎ、打ち込みすぎ、ネジを回しすぎなど、すぎるということがよくありません。
ボードアンカーの力が十分に発揮できない・もしくは全く効かないという状態になってしまいます。
ボードアンカーを打ち込む場所について
ボードアンカーを打ち込むと必ず壁に穴が開きます。もちろんクロスは痛みます。持ち家や持ちマンションであれば問題ありませんが賃貸であれば誤魔化すことができないくらいの穴が開きます。
これを前提にボードアンカーを使用しましょう。
壁のクロスを傷めずにボードアンカーを使用する裏技
ボードアンカーはクロスの上から打ち込んでしまうと(穴を開けてしまうと)必ずといっていいほどクロスが痛みます。避けることができないことではあるのですが、綺麗に誤魔化す方法もあります。
それはボードアンカーを打ち込む箇所のクロスをあらかじめ、めくっておくのです。
カッターで軽く切れ目正方形にいれ、角からめくります。
そのめくった箇所にボードアンカーを打ち込めばクロスを傷めずにボードアンカーを打ち込むことができます。
めくったクロスはずっと大切に保管しておかなければいけませんが、いざ戻す時になればアンカーを抜き、石膏ボードの表面を綺麗に整えて、クロスの糊(のり)を塗り、めくったクロスを元の場所に貼り付ければ綺麗に元どおりになります。
時間が経ちすぎるとめくった継ぎ目がわかりやすくなるのですが、ボンドコークという充填材を使用して継ぎ目に塗り込むとさらにわかりにくくなります。
クロス補修材↓
どうしても賃貸でアンカーを使用したいという時におすすめな裏技です。
タイプ別 ボードアンカーおすすめ順
- 第1位 挟み込みタイプのボードアンカー
やはり引き抜き強度の高いボードアンカーが安全でおすすめです。
使用方法は意外と単純なので問題ありません。
- 第2位 ねじ込みタイプのボードアンカー
ねじ込みタイプはとても簡単なので使いやすいです。値段も安いのでおすすめです。
デメリットとしては耐荷重があまりないということと、ボード面へのダメージ・穴の大きさでしょうか。。。
- 第3位 打ち込みタイプのボードアンカー
打ち込みタイプのボードアンカーもまた使いやすいです。
ねじ込みタイプよりも耐荷重は強く、挟み込みタイプよりも弱いという感じです。
耐荷重は弱いけど壁を傷つけないおすすめなボードアンカー
何か引っ掛けたいという軽めの重量ならば、針タイプのフックをおすすめします。
三方向から針を石膏ボードに差し込むだけとあって簡単で、抜いても跡が目立ちません。
穴をちょんちょんとクロスの上から押さえてあげれば元に戻るくらい小さい穴なので傷つけずに取り付けることができます。